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【テアシスとは?③】解剖生理学(西洋)と経絡(東洋)の融合

みなさんこんにちは。

テアシスの川口太威智です。

 

《テアシスとは?》

シリーズ三部作いよいよ完結編です。

 

 

前回は、

僕が学んでいた「体の歪みをなおす療法」の問題点を改良し、

 

 

正確性と再現性を重視した

 

「体の歪み解析メソッド」

を確立

 

 

さらに歪みのパターンも従来の8パターンから

 

32パターンにまで細分化することにより、

 

飛躍的に症状の改善率を上げることに成功した。

 

 

というお話をしました。

 

 

 

そして今回のお話、

 

ここからが現在のテアシスが

他の歪みなおし系の施術法と決定的に違う

ところとなります。

 

 

 

それは何かというと、

①【経絡(けいらく)を使って骨格を整える】

ということ

 

②【どの経絡を使うか?(どの技を使うか?)ということを施術者が決めない】

の二点です。

 

 

これまでお伝えしたように、

 

初期のテアシスは私の開発した「体の歪み解析メソッド」を頼りに歪みを修正するというものでした。

 

 

これはこれで32パターンのうちのどれかに綺麗に当てはまれば

素晴らしい効果がでます。

 

 

しかし、ここで一つの疑問がありました。

 

 

同じ歪みのパターンの人が2人いた場合、

それぞれに全く同じ手順で技をかけても全然効果が違う。

 

 

Aさんに技をかけたらめちゃくちゃ効くのに、

同じ技をかけてもBさんにはあまり効かない。

 

 

別のタイミングの時には

Aさんにはあまり効かなくて、

Bさんにはめちゃくちゃ効く…

 

 

という具合の現象が起こります。

 

 

これは何故か?

 

 

もしも

体を歪ませるメカニズムが、

単純に神経の伝達による筋肉の緊張と弛緩だけだとするなら、

 

同じ歪みのパターンを持っている人がふたりいるなら、

 

同じ手順で施術した時、

 

同じ結果が出るはずです。

 

 

でも実際はそうはならない。

 

 

はじめは、

僕の技の精度にバラツキがあったり、

患者さんの歪みレベルがその時々で違うからかな…

程度の認識でしたが、

 

 

ある方法で実験を繰り返した結果、

技の精度や患者様側の原因ではないことがわかりました。

 

 

つまり

体を歪ませている原因は

 

単純な神経の伝達による筋肉の緊張弛緩だけでなく、

 

何か別の要素も絡んでいるという可能性が出てきたということです。

 

 

その後、様々な発見や試行錯誤の結果、

 

その別の要素というのが、

 

東洋医学でいうところの

 

【経絡】【気】

 

の流れであることが判明しました。

 

 

 

 

「気」というのは乱暴な言い方をすると、

 

 

身体中を巡っているエネルギーの源のようなものです。

 

 

そして「経絡」というのは気の通り道であり、全身をくまなく張り巡らされているものです。

 

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体の歪みというものは

 

骨格、それを支える筋肉、その筋肉を制御する神経のアンバランスで歪んでいるということは間違いありません。

 

しかし、それらが解剖学的なものだけで構成されているのではなく、

 

東洋医学の経絡や気というものが筋肉や骨格を直接的にコントロールしているのだという事実を発見しました。

 

経絡を通っている「気」の

バランスの悪さが

神経や筋肉の偏った緊張を産み、

骨格を歪ませているのです。

 

 

この「歪みと経絡の関係性」は完全にテアシスの独自のものなので、

どの鍼灸の文献を探しても見つからないでしょう。

 

 

 

今現在僕が普段行っている施術の現場では、

 

純銀製の接触鍼(刺さない鍼)を使って、

 

経穴(ツボ)をちょんと刺激して骨格を整えています。

 

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なぜ純銀製のものを使うのかというと、

 

純銀は非常に電気抵抗が低いからです。

(つまり、電気がよく流れるのです)

 

 

科学的には最近徐々に明らかになってきているのですが、

 

経絡を流れる「気」と呼ばれるものは電気の性質に非常に似ています。

 

 

それは術者の手から流れる「気」もそうです。

 

 

電気にはプラス極とマイナス極があるように、

 

患者の体を流れる「気」や、術者の手から発する「気」も電気のように特有の性質があります。

 

 

電気を通電する時にはプラス極とマイナス極を接続しなければならないように、

 

患者の「気」と、施術者の「気」を接触させる時も電極を逆にしなければなりません。

 

 

それを実現するための呼吸の原理も発見しました。(発電呼吸の原理)

 

簡単に言うと、患者の呼吸と術者の呼吸が同一ではなく、

 

逆にするのです。

 

 

つまり、患者が呼気のときは術者が吸気、と言うように呼吸を入れ替えて施術します。

 

 

そうすることにより、非常にスムーズに筋肉の緊張弛緩をコントロールすることができるのです。

 

 

少し脱線しましたが、こういった話もまた別の機会に詳しくお話ししたいと思います。

 

 

 

簡単にまとめますと、

 

『経絡や気を利用した方が、

従来の筋肉神経のみの施術法に比べて遥かに効率が高い』

 

ということです。

 

 

 

 

次に2つ目の

【どの経絡(技)を使うか?ということを施術者が決めない】

 

ということについて説明します。

 

 

実際の施術の現場で起こっていることですがこういう事例があります。

 

例えば同じ人に朝、夜施術するとします。

 

 

『朝施術した時と、

夜施術した時に全く同じ手順で施術しているのに同じ結果が出ない』

 

ということが常に起こります。

 

 

さらに言えば

『体の同じ場所に同じように技をかけているのに、その時々によって効果が全然違う』

 

ということも歪みをより詳細に精査することによりわかってきました。

 

 

体の歪み方の癖は同じ人であれば基本的にずっと同じです。

 

であるならば、

 

同じ人の、同じ場所に同じ技をかければ

 

いつも同じ結果が出そうなものなのに、実際はそうならない。

 

 

何故なのか?

 

 

ここで一つの仮説を立てました。

 

「もしかしたら、施術者の好きな場所に自由に技をかける、という行為そのものに問題があるのではないか?

 

 

という仮説です。

 

 

これまでは様々な技を使って、

 

上記のように筋肉神経の緊張弛緩をコントロールしていました。

 

その際、

『体のどこにどの順番で技をかけなければいけないのか?』

 

ということについては言及されてきませんでした。

 

 

 

例えば「体の歪み解析メソッド」で左の上腕三頭筋が右より緊張していることがわかったとします。

 

その際

左の上腕三頭筋の緊張をとり、上腕二頭筋を緊張させるために

「肘関節の屈伸操法」という技を使っていましたが、

 

従来ではいつでも施術者の好きなタイミングで技をかけていたり、

「この技が得意だから」という理由でこの技を

多用したりしていました。

 

 

でも、体を精査する技術が向上するにつれ、

 

だんだんと、

「絶妙なバランスで成り立っている全身の筋肉骨格を完璧にそろえるには、

施術者の好きなタイミングで、好きな技をかけているのではダメなのではないか?」

 

という疑問が湧くようになってきたのです。

 

 

 

確かにこのような初期テアシスの方法でも、従来の歪みなおしよりも高い精度で体を整えることができます。

 

 

しかし、それでは通用しない歪みレベルの強い患者様、

あるいは症状が重い患者様もまだまだいらっしゃいます。

 

そのような患者様に対応するためにはもっと高い精度が必要になるのです。

 

 

このような臨床上の疑問を通して、

 

体にはその時、そのタイミングで常に施術すべきポイントが変動していることが明かになってきました。

 

 

その疑問を解決するために、

 

技をかけるその都度、どの場所(どの経絡)に技をかけるのか?

 

これを割り出すための

 

【アプローチポイント導出メソッド(APメソッド)】を開発しました。

 

 

これを使うと、

 

今、体のどこに施術すべきなのか?

 

その全てを患者様の体が教えてくれます。

 

 

この「APメソッド」によって、

 

必要な手順で患者様の体にうまく問いかけることができれば、

 

自然に施術すべきポイントが導き出されます。

 

 

施術者は淡々とそれに従って、

 

示された場所に技をかける(経穴に刺激を入れる)だけです。

 

 

体にとって

 

『適切な場所に』

 

『適切な量の刺激』

 

 

これを過不足なく行うことによって

 

それまでの僕の技術では対応できなかった難易度の高い体であっても、

 

革新的に施術効果と再現性をあげることができるようになったのです。

 

 

 

 

ずいぶんと複雑怪奇なことをやっているように見えるかもしれませんが

 

やっていること、目指していることは今まで通り、

 

 

【体を本来の設計図通りに作りなおす】

 

これ一点です。

 

 

 

むしろきちんと手順通りに行えば、

 

スルスルと患者さまの体に導かれるように施術が進みますし、

 

技術的にも以前のように「なかなか技が決まらない…」という技術者の

 

最大の悩みがほとんど現れなくなっています。

 

 

最近、僕は以前のように患者様の手足を動かす技はあまり使わず、

 

接触鍼によって経穴を刺激する方法を取っていますが、

 

以前よりはるかに深いレベルで体が整うようになっています。

 

 

 

これはもちろん他の歪みなおし系の施術法でも、

 

このような方法で施術することはないと思います。

 

 

 

僕がテアシスプログラムを作っていく上で特に意識しているのは、

 

 

テアシスを

 

「長期的な鍛錬や職人の勘に頼る不確実性の高いものではなく、

不確実性を取り除き僕の施術と同様の効果や再現性を誰でも使えるように、

かつ僕より何十倍も早く会得できるようにメソッド化していく」

 

という誰にでも使えるプログラムにすることです。

 

 

途中ちらっとお話しした、

 

経絡

 

 

生体電流

 

発電呼吸

 

体の歪みと経絡の関係

 

については別の機会にきちんと説明する必要がありますのでここでは割愛します。

 

 

 

以上、長々と書きましたが、

テアシスが常にアップデートを繰り返して今に至ることだけはお分りいただけたかと思います。

 

 

 

 

【なぜそこまで改善が必要なのか?】

 

 

僕は常に現場で患者様と向かい合っています。

 

日々技術を磨いているおかげで過去には治せなかったような人でも

今ではかなり治せるようになっています。

 

 

 

その甲斐あってか、最近ではジストニアやイップス、パニック障害というような

 

非常に厄介なものでもかなり早い期間で改善できるようになってきました。

 

 

 

 

 

しかし、それでも完璧とは言えません。

 

残念ながら治すことができなかった人もまだまだいます。

 

 

 

また、今現在でも一生懸命当院に通ってくださっている人がたくさんいらっしゃいます。

 

 

その方々に、

「もっと早く、もっと少ない施術回数で、今より施術効果を高めることができないか?」

 

 

「そうすればもっと多くの人に喜んでいただくことができるのではないか…」

 

 

常にそんなことを考えています。

 

 

 

自分が成長すればするほど、人が喜んでくれる。

 

 

 

これは人間が根源的に持っている「生きる意味」だと僕の尊敬する人に教わりました。

 

 

そういう理由で僕はおそらく死ぬ間際までこんなことを考えているのだろうな…

という気がします。

 

 

 

僕が生涯かけて目指しているのが

【本物であり続けること】

です。

 

 

『自分の成長』

『それが人様のお役に立てること』

 

 

これを追求してこそ【本物の治療家】ではないか、と。

 

 

 

これからもブレることなく、

 

楽しみながら研究を続けて行きたいと思っています。

 

 

とても長い文章でしたが、最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

 

 

 

ABOUT ME
川口太威智
【取得資格】柔道整復師、鍼師、灸師、あんま指圧マッサージ師【主な活動】治療院を運営する傍ら(株)TEASHISの代表を務め、東京と大阪で毎月医療従事者を対象に技術セミナーを開催しています。TEASHISの技術を導入した整体院・整骨院は関東・関西に40店舗以上。ニューヨーク・ロサンゼルス・ラスベガス・ハワイ・台北・シドニー・ケアンズ・バリ島など海外での講演実績も多数、平成28年は3日間で7000名の医師・歯科医師が参加した医学会(抗加齢医学会)でも講演しました。国内外問わず治療家・育成家として活動しています。