テアシスを学ぶ

磨き続けるということ

みなさんこんにちは

川口です。

 

大晦日ですね。

年末ということもあってか、

いつもテアシスを受けに来ていただいているアーチストの皆さんもツアーやコンサートで大忙しなようです(´∇`)

 

 

そんな中

NYを拠点に世界中で活躍しているオペラ歌手の田村麻子さんが駆け込んで来られました( ˙꒳˙ )oh……

 

日曜日に埼玉でコンサート。

翌月曜日に日本からNYに戻り、

その週の木曜日の夜にまたNYを出て、

北京経由で土曜日の昼に関西空港着、

15時からリハーサルで翌日本番というめちゃくちゃなスケジュール💧

 

当然の事ながら疲労困憊で、

会話の声もガラガラ声💧

リハーサルでもかなりプッシュしないと声が出なかったということです。

 

リハーサルの時、どのパートで声が出しにくかったのかを確認してから施術を開始しました。

 

 

外観所見

やはり肩がかなり前に出て背中が丸く、首の前弯も強くなっていました。

 

同時に頚椎〜胸椎の棘突起ジグザグ💧

下半身は、というと

10数時間ものフライトの後では当然骨盤がひしゃげてしまっています。

 

立位でも腰が伸びきっていないのがよくわかります。

 

施術

まずは体全体の調整で矢状面での背骨の位置が中心に来るように。

 

と同時に左右同位置にあるべきパーツが本来あるべき位置に来るように調整します。

 

 

普通の痛みの症状ならこれで十分取れますが、今回は目的が違います。

 

『一流オペラ歌手の声を調律する』

 

というミッションがあります。

 

ここからがテアシスの真骨頂です( ー`дー´)キリッ

 

 

矢状面(前後から見た方向)での左右差は整ったようでも、

前額面(横から見た方向)ではまだまだ調整の余地が残っています。

 

前額面において

耳→肩関節→大転子→膝の少し前→外果

が一直線に揃うのが理想の形です。

ABC5C73C-5BC5-484B-8EEF-A2E2A914F86E

が、そのためには非常に微妙な首の調整が必要になります。

 

ミスすると逆にその場で声が出なくなるので

細心の注意が必要になります。

 

プロの身体を触るのはいまだに怖いです💧

 

施術後ハラハラしながら声を出してもらいました。

 

よかったです( ˊᵕˋ ;)💦

 

ご本人の自覚はもちろん、

発する声そのものの変化が劇的に変わります。

 

翌日のコンサートに招待していただきましたが、

圧倒的な歌声に感動しました。

D988AB14-4B66-4099-ABC3-6930B52A4A6F 79B05CD0-8C20-43B9-8CA5-D302B9DD4432

ご本人も「声はもちろん、立ち姿も努力しなくても決まる。タイチさんに体を整えてもらうと全てが全然違うのです!」

とおっしゃってくれています(T ^ T)

 

 

世の中には「痛みをとる」という手法は数多く存在します。

でも、それが、

その場しのぎのごまかしだとしても患者様にはその本質は伝わりません。

 

しかし、

このレベルで声が出るようにできる手法は他にありません。

 

これこそが、

僕が人生をかけて磨き続けているものの正しさを証明できるものだと自負しています。

 

志の高い治療家の皆さんがテアシスを学びに来てくれています。

もちろんこの技術を習得するのは簡単ではありません。

 

やり方を聞いただけで「できるようになった」と勘違いしてしまう人はたくさんいます。

 

長年教えてきて、十分理解しているだろうと思っていた生徒が実は全く理解していなかった…

という僕にとってあまりにもショッキングな出来事もありました。

 

でもこれが僕の「教える」ということを根底から見直す良い刺激となりました。

 

テアシスの理論や技法、カリキュラムを一からキチンと論理的に整理し、

 

教え方を工夫し、

 

学び方を教え、

 

身につけるための練習方法を工夫し、

 

正しいことを反復練習すれば、

必ず習得することができるものだと確信しています。

しかも、僕が習得するのに要した半分の時間で。

 

 

後は「本物になりたい」という情熱だけです。

 

 

テアシスを学んでいるみなさん

 

妥協せず、自分に厳しく、良い仕事をしてください。

 

 

世の中は常にものすごいスピードで進んでいます。

 

 

現状維持は後退でしかありません。

 

 

「これまで頑張ったんやからもうこれくらいでいいんちゃう?」

 

この考えに堕ちてしまった人の技術は100%腐ることを知っています。

 

とにかく磨き続けることです。

 

 

もしも良い結果が出ないときは、

まず歪みの検証、メソッドの検証に誤りがないのか疑いましょう。

 

その上で

技術に問題があるのか、

理論に対する理解が足りていないのか、

このどちらかです。

 

人の体には原理原則があります。

 

・骨は筋が支持固定している。

・筋のいびつな緊張弛緩が骨を歪ませる。

・いびつな筋の緊張弛緩を均整のとれた状態にコントロールするためには呼吸のタイミングは必要不可欠

・関節を操作することにおいて、軌道と可動域に厳密に支配されている

・関節は軸運動である。であるならば、操作側の動きもそれにリンクした動かし方をしなければならない…etc.

 

まだまだありますが、

これらの原理原則を無視して体の歪みを修正することは絶対に不可能です。

 

これらの原理原則から外れないでください。

 

来年からのセミナーではこういった理論に基づく座学にも重点を置いて行きたいと思います。

 

あと数時間で来年がやってきます。

 

皆さん、一年間ありがとうございました。

来年も皆さんにとって学び多き一年になることを祈っています(^-^)

ABOUT ME
川口太威智
【取得資格】柔道整復師、鍼師、灸師、あんま指圧マッサージ師【主な活動】治療院を運営する傍ら(株)TEASHISの代表を務め、東京と大阪で毎月医療従事者を対象に技術セミナーを開催しています。TEASHISの技術を導入した整体院・整骨院は関東・関西に40店舗以上。ニューヨーク・ロサンゼルス・ラスベガス・ハワイ・台北・シドニー・ケアンズ・バリ島など海外での講演実績も多数、平成28年は3日間で7000名の医師・歯科医師が参加した医学会(抗加齢医学会)でも講演しました。国内外問わず治療家・育成家として活動しています。